15 janvier 2011

1月14日 le vendredi 14 janvier 2011 チュニジア la Tunisie

Le vendredi 14 janvier 2011
曇。7時、22℃。湿度70%。12時、25℃、湿度65%。

マーゴちゃんが、トイレを所定の場所、チーカと同じトイレの箱の中にするようになった。トイレの箱の中に猫用の砂litièreが敷いてある。ふたりになるので、もっとしばしば砂をとりかえないといけないが、最近ここのスーパーでは品切れ。ストックしてあるものの、建築材料の砂をまた使う嵌めにならないようにしたいなぁ。

チーコが水を張ったバケツの淵にいたマーゴの耳を咥えて、ひょいとマーゴを持ち上げて安全な場所に運んでいるのを見た。マーゴが妹というよりもまるで子供でもあるかのようだ。前に、チーコちゃんを小姑と書いたが、今日は微笑ましかった。

昨年末からチュニジアが学生デモで犠牲者を出している。デモの主張は大学を出ても就職先がないというもの。チュニジアの教育水準はもともと高い。しかし、新しい産業育成をしていないから、新卒者の行き先がない。しかし、言論の自由、表現の自由は別として、チュニジアはこれまで経済的には成功してきた国である。というのも両隣の国、アルジェリアやリビアと違って原油が殆ど出ないからである。農業や漁業に限らず、繊維染色縫製などの軽工業、そして観光でチュニジアは一所懸命外貨を稼いできた。アルジェリアは1990年代にイスラム急進派のテロによって内戦化したが、チュニジアは急進派の芽を早くに摘んでしまうことで、穏健派イスラム国としてモロッコとともに西欧との距離を狭めた。
昨日のベン・アリ大統領の演説によれば、デモをした学生たちの全面勝利にみえる。民主化の約束、次回の大統領選不出馬(2014年)、多党政治等を引きだしたからである。しかし、ド・ゴールがアルジェの大衆を前に語った「君たちの言うことは分かった Je vous ai compris !」という科白(1958年)をベン・アリもまた昨日使ったが、本当に分かったのだろうか。彼の理解と学生たちの要求は食い違っているのかもしれないのだ。学生たちは「今すぐ、ベン・アリは大統領を辞めろ」といっているのではないか。
と、こう書いているうちに、ベン・アリ大統領はサウジ・アラビアに亡命してしまった。首相が臨時大統領ということらしいが、首相はベン・アリが任命された人物。民主主義的に次の大統領が選ばれるのかどうか、まだ事態は流動的といえよう。
僕はチュニジアにも何回か行っているが、個人的印象はあまりよくない。一般的にチュニジア人はお金に執着する。お金のために嘘もよくつく。観光客慣れしていて付き合いが表面的である。僕はモロッコの方を好む。モロッコ人は豊かな伝統を誇りとし、人当たりが優しく、無償の親切を心得ている。しかし、マグレブ3国で最悪はアルジェリアである。自然(山河、沙漠、地中海)が美しいだけに残念なことである。

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