10 avril 2011

4月7日 le jeudi 7 avril 2011 ニアネ『スンジャタ』 DT Niane «Soundjata»

Le jeudi 7 avril 2011
晴。7時、気温24℃、湿度72,5%。
昨夜、雨が降っていた。涼しいというより寒いくらい。

ニアネDjibril Tamasir Niane『スンジャタSoundjata』を読了。153ページ。Mamadou Kouyateというグリオが語るスンジャタ王の叙事詩である。DT ニアネが書き留めた。12世紀末から13世紀初頭にかけての英雄スンジャタ王の物語だ。800年の間、グリオによって語り継がれた。グリオのことだから、歴史家といっても西暦何年という年代は出てこない。西欧の歴史家が、スンジャタ王の生年を1190年、没年を1255年としているだけだ。グリオが一弦楽器でスンジャタ王の物語を歌う、その伝統はよしとして、イスラムの影響が濃い地帯(サハラやサヘル、ギニアやマリ)なのだから、イスラムと同時に入ってきた文字で暦を記録しなかったというのが不思議である。いや、イスラムの歴史家が記録していたので、西欧の歴史家がスンジャタ王の生年を特定できたのだろう。しかし、コンデの『セグ』は18世紀後半から19世紀中葉までのマリ帝国であるが、なおグリオが歴史の語り部として残っている。即ち、アラブのイスラムとアフリカの文化は19世紀になるまで共存してきたのであった。
『スンジャタ』の物語は、僕には叙事詩というより英雄伝、しかも子供向けの物語に思えた。スンジャタが子供のことの逸話といい、戦闘の場面といい、運命論(運命は既に書かれていて、ひとはその運命を生涯を通じて演じていくのだという考え)を軸としているので、先が見えてしまっている。英雄は絶対に途中で死なないし、戦闘でも決定的な負けをしない。ま、常に「カッコイイ」のである。

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