le vendredi
1er mai 2020
6時、快晴、25℃、50%。
メーデーだけれどここではデモもない。今年だけでなく、どの年もない。労働者の権利などどこにあるのか。デモがあっても反政府ではなく、政府賛歌である。反政府デモは命にかかわる。
le samedi 2 mai 2020
6時半、快晴、24℃、60%。
石川淳が何を書いたかは知らないが、鷗外の『伊澤蘭軒』をダウンロードした。『渋江抽斎』を再読するか、『蘭軒』を読むかなぁ。
le dimanche 3
mai 2020
6時半、快晴、24℃、60%。憲法記念日、母の誕生日。
昨日インストールしたばかりのZoomで妹さつきの家と妹の長女貴子ちゃんの家とを結び3者が画面に表示され、我が老体をさらした。
こちらからはクリスチャンも、ネコちゃんのチーコも参加した。
母も誕生日で元気、妹さつきの次女明子ちゃん、その娘ひなちゃんも姿を見せた。
スマホでの接続よりも、やはりPCでの方が画面が大きくよく見えた。最初、音声がでなかったりとトラブルがあったがあったが、試行錯誤、上手くいった。
Zoom、面白い。えらい時代になったものだ。
『Coeurs
ennemis』(James Kent監督、独英米合作、2019)。邦題『モーガン夫人の秘密』。つまらない邦題をつけたものだ。英語の原題は『The Aftermath』。「余波」だ。
敗戦間もない1946年のハンブルグ。英国将校夫妻が、ドイツ人ブルジョワの屋敷を戦勝者として占拠する。邸宅のオーナーは妻を亡くした建築家。将校の妻は11歳の子をドイツの空襲で失くしている。
大人の恋の物語だ。邦題のような日本的不倫ものにしては台無しなんだなぁ。僕は映画の結末には納得しない。英米の解決法。或いは日本も。だが、フランスなら違う結末にしているだろう。ま、ドイツ敗戦後の歴史が背景になっていて興味深かった。
le lundi 4
mai 2020
6時、快晴、24℃、57.5%。
隣ではなくカポンダ通りの「パトモス島île de Patmos」と云う名の床屋で髪を切った。Patmosはギリシャの島だ。トルコに近い。「ヨハネの黙示録Apocalypse de Jean」が生まれた島といわれている。
ここの床屋というのは全部素人だ。見よう見真似で床屋になった。それでもいい。しかし、ハサミは使えない、頭は洗えない。工夫がない。「改善」がない。
le mardi 5
mai 2020
6時、快晴、24℃、50%。
ルブンバシでは日曜日からマスクが義務となり、マスクをしていないと5000フラン(300円)の罰金が徴収される。住民と警官が争い、警官に住民一人が射殺されるという事件も起こった。
今日のルブンバシ、市民全部がマスクをしていた。マスクの種類も様々で、かなりの人が手製のマスクで、民族衣装に使う派手なパーニュ(腰巻)柄の人も目立った。だが、多くは医療マスクとは云えない只のマスクの形をした布を耳にかけていただけである。
le mercredi 6
mai 2020
6時、快晴、24℃、50%。
le jeudi 7
mai 2020
6時、快晴、23℃、50%。寒い。
le vendredi 8 mai 2020
6時、快晴、22℃、52.5%。寒い、寒い。
le samedi 9 mai 2020
6時、快晴、22℃、55%。
『人間失格』(太宰治)。機会があって読んでみた。正直、つまらない。太宰という売文家の戯言だね。通俗というか、月並みというか。38にもなって自殺、しかも女性を道連れにした心中作家の作品。これを名著というかねぇ。『ルバイヤート』や『罪と罰』まで出て来て、要は教養をひけらかすが、それまでだ。何れにせよ、暗い作品である。
『人間失格』が暗く面白くないから『走れメロス』を読んだ。中学あたりの教科書に載っていたように思う。ま、童話だ。希望があるが、単純にできている。
メロスの言をいれて身代わりになったセリヌンティウスという青年の友情が僕には貴重に思えた。友情の核心は信頼となっている。メロスもセリヌンティウスも一度は友を疑ったといって、「自分を殴れ」という。殴るとは罰を与えるということか。殴れば信頼を裏切ったことが晴れるのかねぇ。
太宰治には親友がいなかったのだろうと思う。メロス=セリヌンティウス、あるいはそれ以上の友情を交わす相手がいなかった。
僕が友情について思うのは、愛と同じで、一生の友情は難しいということだ。ある時期、特に思春期、青年時代にはあっても、持続が難しいのだ。
le dimanche
10 mai 2020
6時半、快晴、22℃、50%。母の日
【ムソシの子供たち 13】嬰児殺し
記事は2010年3月にフランス国営Vニュース局「France24」で放送後Webに掲載された。
内容はセンセイショナルである。ムソシ鉱山で生まれた子供たちが日本人父親たちによる嬰児殺しにあっていたというものだ。数十人のコンゴ人現地妻が証言していると。
「ムソシの子供たち」の現メンバー50名は、つまり「生き残り」というわけだ。日本鉱業(現JX金属)がムソシに建てた病院の日本人医師たちが父親たちの依頼で毒殺したと思われると書いている。
France24の報道はYouTubeでも残っている。
日本大使館はFrance24の質問に回答を「拒否」したとある。
僕はNHK報道から取材されて、日本人医師、看護士全部の名前をレポートしている。NHKは医師たちを取材したようだが、「事件性がない」と取材継続を中断してしまった。母親たちか子供たちが大使館前で抗議デモ、座り込みでもすれば「事件性」がでたのだろうか。
フランス24の報道は間接的であって、直接証言の裏をとっていない。続報もない。が、フランス24のサイトには記事が現在も残っていて、記事を信ずるコンゴ人が多くいて僕もよく彼らコンゴ人から非難され続けている。
France24の記事、およびYouTubeの報道に日本鉱業(JX金属)、日本大使館も抗議をしていない。僕は是非ともFrance24ないし国営放送なのだからフランス政府に抗議して欲しいと思う。BBCもほぼ同様の報道をしている。
le lundi 11 mai 2020
6時、快晴、22℃、50%。
le mardi 12 mai 2020
6時、快晴、22℃、50%。
先週ルブンバシではほゞ100%みんながマスクをしていたのに、今日は既に10%ほどしかマスクをしていない。カタンガ州の感染者が10名から増えていないからだろうか。警官が罰金を徴収しなくなったから、マスクなどしていられないということだろう。
パナドールをキプシで買った。10錠が300フラン、20円もしない。ドバイからの輸入だが中国製。前回ルブンバシでは、20錠が500円した。10錠が250円。10倍以上したわけだ。パナドールは最もポピュラーな鎮痛剤、解熱剤。日本ではネット通販で10錠が133円のようだ。タイ製。
キプシで買ったパナドールを歯痛予防に飲んで寝たが効果は同じだった。
le mercredi
13 mai 2020
6時、快晴、22℃、50%。
le jeudi
14 mai 2020
6時、快晴、22℃、50%。
le vendredi
15 mai 2020
6時、快晴、22℃、45%。
キプシの自宅までの配達をDHLに拒否されたので、ルブンバシまでJX金属社長からの返信をとりにいった。以前は配達してくれていたのに、高料金なのにDHLルブンバシは不親切だと思う。それをDHLにメイルで抗議したが全く無視されている。
さて、JX金属の村山誠一社長の返信だが、とても誠実であった。「人道的」立場から「ムソシの子供たち」の親探しをすると明言している。担当者に小松崎役員を指名して調査を開始するとある。
言下に調査拒否をするか、古いことで知らないと云われるかと思っていたが、誠実な回答でありがたいと思っている。
le samedi 16
mai 2020
6時、快晴、22℃、50%。
le dimanche
17 mai 2020
6時、快晴、22℃、50%。
JX金属小松崎氏にメイルを出した。社長命令なので、いい加減な返事にはならないと期待する。
le lundi 18
mai 2020
6時、快晴、20℃、45%。寒い。
le mardi 19 mai 2020
6時、快晴、20℃、50%。
le mercredi 20 mai 2020
6時、快晴、20℃、50%。
【ムソシの子供たち 14】JX金属
5月15日、JX金属(旧日本鉱業)社長村山誠一氏から誠実な回答をいただいた。「ムソシの子供たち」の父親探しに「人道的」立場から協力することを約してくれた。大前進である。本件の対応に役員のK氏指名し今後同氏とコンタクトをとることになった。
現在Covid-19禍でJX金属も自宅勤務を余儀なくされている。従い、Covid-19禍がおさまるのを待たざるを得ないけれども、社内、グループ内の調査をしてくれる。何せ40年以上の年月が経った本件、決して易いことではない。それでも、父親たちがみつかり、「子供たち」に会いたいという父親が一人でも二人でも出てくることを願う。
父親たちを非難するのではない。各人それぞれ事情があろう。しかし、アイデンティティーが欲しいと希う子供たちの長年の思いが果たされんことを。
le jeudi
21 mai 2020
6時、快晴、21℃、55%。Ascension、キリスト昇天祭。
『The best
of enemies』(ロビン・ビセル監督、米国、2019年)。
いい映画だと思うが、あまり稼げなかった映画のようだ。人種偏見が根強いアメリカにも勇気をもって反省する白人もいるということだ。
東京高検の黒川検事長が賭けマージャンをしたと騒いでいるが、本質は「賭け」麻雀じゃない。朝日や産経の記者が卓を囲んでいたということが問題なのである。
悪質なのは記者の方である。
僕は大学を卒業して直ぐに入った会社で、先輩からマージャンとゴルフを覚えろと云われた。この二つが日本社会の重要な付合い術だという。僕は学生時代これら二つともしたことがない。入社してからもついにマージャンもゴルフもしなかった。
マージャンもゴルフも日本では「賭け事」である。それが刑法上の問題になるのは、額が大きすぎるか、今回のようにスキャンダル視される時である。
ジャーナリストと検察官僚の癒着が問題の本質だ。高級官僚と仲良くなって記事の材料をもらう、特ダネにする。古い体質の「営業」である。
ジャーナリストはとかく偉そうな口をきく。「正義の味方」をきどる。冗談じゃない。一般読者に迎合する。ペンもまた暴力となる。
コンゴのジャーナリストなどはゴロツキだ。上から下まで賄賂尽くしのコンゴ社会で、ジャーナリストは「記事を書くぞ、TVで放映するぞ」と脅かして金を巻き上げる。車がなくて時々ルブンバシに連れていった記者が、新車を買い、家を建て、どこからか安い土地を手に入れて、その土地を売買して儲けるのを見た。弱いものを食い物にして、寄付や援助があったら、書いた記事のお陰だから20%よこせと平気で云う。人権団体だって、「ムソシの子供たち」の相談をしたら、取り上げて騒いでやるから、金をだせと云うのだ。
それより日本のジャーナリストはまともかもしれない。しかし、書いた記事で大臣の首を切ったからといって喜んでいる「正義の味方」はみっともない。
le vendredi
22 mai 2020
6時、快晴、19℃、55%。
RDCコンゴ滞在を1か月ごとに延ばしている。幸いこの家の次の借家人が決まっていない。候補はあるのだが、入居月が定まっていない。もしここを追い出されると行くところがない。来週6月分の家賃を払う。
le samedi 23 mai 2020
6時、快晴、20℃、55%。
『Parasiteパラサイト』をCanal+でゆっくりと観た。なるほど面白い。けれどやっぱりラストは暴力的violenteだなぁ。
なんでリッチな家の我が儘息子の誕生日に、地下穴倉暮らしの男が半地下アパート一家の娘を刺殺せねばならなかったのか。運転手の父親が、臭いと顔をしかめたリッチな家の男を刺殺してしまうのは理解できたけれども。
金持ちの家に家庭教師に入った青年の一家が、こぞって金持ちを騙すのは痛快だ。父親を運転手に、母親を家政婦に、姉(妹かな)を悪ガキのセラピストにと、次々に騙すのだ。その手法が面白い。
半地下のアパートって、そんなに貧民の棲み処なの?ブラジルやコンゴの方がよっぽど住環境が悪いと思う。水も電気もあるし文化的に僕には見える。洪水で浸水は困るけど。ま、映画に出て来た金持ちの邸宅は段違いに豪華に違いない。でもその豪邸の地下生活も悪くない。しかし、ちょっとカフカ。
何時か金持ちになって問題の豪邸を買い、地下の父親に地上に出て来いという息子の幻想(決意)で映画が終わる。これはペーソスがあって泣かせる。
いい俳優さんたちだ。好演。配役が絶妙といえる。ソン・ガンホ、貫禄。チェ・ウシク、若手の星。チャン・ヘジン、演技派。パク・ソダム、美人。イ・ソンギュン、品の良さ。チョ・ヨジュン、繊細。イ・ジョンウン、名演。
シナリオが良く、テンポがいい。無駄がない。カンヌ映画祭は特殊な作品に大賞を出す時があるけれども、この作品は真面でユーモラスだ。上手く完結している。
だが、僕の趣味から行くと『ベン・ハー』や『ラスト・エンペラー』などの大作が好きなので、是枝作品同様世界が狭い気がする。
フランス語吹替えで観たので、字幕よりも理解しやすかった。
ただ、家政婦をGouvernanteといっている。gouvernanteというとfemme de
ménageより格上だろう。majordomeほどではないにしても。どうなのだろう。
2006年公開の『The Host』が今日Canal+で放映されていた。これは先週観ている。『Parasite』と同じボン・ジュノ監督作品。怪獣がでてきたので嫌になって最後までみていない。偏見かなぁ。
le dimanche 24 mai 2020
6時半、快晴、20℃、55%。
『Miss Bala』。メキシコのMiss Baja
Californiaになって友だちをマフィアの手から救い出すお話。痛快だが暴力的である。
le lundi 25
mai 2020
6時、快晴、21℃、55%。
6月分の家賃を払った。5月はついにコンゴを離れられなかった。アビジャンも、出発地ンドラ(ザンビア)の空港ともに閉鎖になっている。何時再開されるのだろうか。
『O.G』。あと1か月で24年の刑期を終える模範囚の話。
『Peppermint』(米国、2018)。これも痛快。普通の主婦が、裁判から5年後正義執行人となってマフィアをやっつける。汚職の裁判官からマフィアそのものまで、情け容赦なく消してしまう。強い。スーパー・ママJusticière。
le mardi 26
mai 2020
6時、快晴、21℃、57.5%。
『La Mule』(クリント・イーストウッド監督、米国、2018年)。Muleとはロバと馬の混血Muletのs女性形とは知っていたが、麻薬などの「運び屋」の意味があるとは知らなかった。警察が使う隠語だそうだ。
主人公もクリント・イーストウッドが演じているが、ことさら老いぼれた「運び屋」になっている。まさに老醜を晒している。
クリント・イーストウッドって89歳なんだ。それで監督業、俳優業現役。立派だなぁ。そして、この「運び屋」、実在の人物なのだとさ。
le mercredi
27 mai 2020
6時、快晴、22℃、55%。
来月6月分のサテライトTV Canal+の受信解約をした。6月の途中でアビジャンに出ることが出来るかもしれないが、短い期間の契約ができない。
ルブンバシでもキプシでもマスクをしている人が殆ど全くいなくなった。Covid-19の感染者数は増えているというのに。
le jeudi
28 mai 2020
6時、快晴、22℃、50%。
le vendredi
29 mai 2020
6時、快晴、22℃、50%。
『Mother』(ボン・ジュノ監督、2009年)息子の無実を信じた母親が、息子同様に殺人を侵すというストーリー。ブラックだね。出演者たち好演。オチChuteもいい。
Won Binが息子役なのだが、あの美男子のWon Binとは思えなかった。役柄で違うように見えたのか、多少年齢を経てしまったからなのか。彼はここ10年、映画に出演していない。何故なのだろう。
le samedi 30
mai 2020
6時半、快晴、22℃、50%。妹さつきの誕生日。
le dimanche 31 mai 2020
6時、快晴、22℃、55%。
サテライトTVであるCanal+のいいところは広告が少ないこと、番組の途中で広告が入らないことだ。独自のチャンネルは十数局しかないが映画が多いことで、映画の途中で広告の貯めに中断されることがない。Canal+が提供する他のチャンネルは200局以上ある。フランス語中心だから、フランスの国営TVのFrance2、France3、Fr5および民間TVでは勿論広告が映画の途中でも入る。ここで契約できるのはCanal+Afriqueだから、フランス語圏アフリカ諸国、セネガル、コートジボワール、DRC等々の国営民間TVも受信できる。例えばコートジボワールはRTI1がチャンネル200、DRCコンゴの国営RTNCがチャンネル340。ニュースはBBC、CNN等英語もある。
局がたくさんあっても僕が見るのは、フランスのTF1、France2、3、NHK World、Canal+21綜合、22Elle、23Action、24Ciné、25Comique、26Familly、それにテニスの試合が多い14Sport4などに限られている。時々みるのがチャンネル150のPlanete+、151のUshuaia、153のCuisines(料理)、156のNational
Geo、157のVoyagesくらいかなぁ。
そういえば189には中国のフランス語放送CGTNもある。ここでは中国各地が紹介されるので見る価値がある。日曜日正午は195でバチカンからの中継で教皇のメッセージがフランス語同時通訳で視聴できる。法王はラテン語ではなくイタリア語でミサを行う。このくらいのイタリア語なら分かる。
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