【ムソシの子供たち 6】牧師 pasteur
ムソシの子供たちは、ムソシにいるだけでなく、RDCコンゴのルブンバシ、リカシ等カタンガ州だけでなく、キンシャサに居住しているものもいる。また隣国ザンビアのキトウェやンドラに転居したもの、米国に渡ったものもいる。
在米国のスズキ牧師(メソジスト) メソジスト教会は英国教会からの伝統教会で 新興宗教ではない |
米国に渡ったのはスズキ君である。メソジスト教会の牧師として派遣された。彼が最も戦闘的というか、僕たち日本人に反抗的である。父親に「捨てられたこと」を怨んでいるといえる。僕にも、「コンゴにいて子供たちのために何もできなかたではないか」と批判的だ。その通り、なにも出来なかった。子供たちのアイデンティティである国籍についても、父親探しについても、子供たちがまだ30代のときに職業訓練、再教育にも手をかせなかった。日本人の父親からみて孫の世代に入っていても、その孫たちの教育にも全く支援が届かない。
スズキ君以外にも牧師になった子たちがいる。ミチアキ君、ヨシミ君である。福音教会évengeristeだ。カトリックの神父になった子はいない。カトリック教会の神父になるには長い年月がかかる、高い教育が必要である。アフリカにはキリスト教系の新興宗教が山ほどある。バイブルをもとにしているが、聖書を本当に読んだことがあるのだろうかと疑うような牧師が軒並み。
「食うために」牧師になる。一種の詐欺師まがいの牧師が多い。大声を張り上げて、単純な語句を繰り返す。説教に悪魔を登場させ信者を脅かす。モラルは古く、超保守的である。信仰心la foiから牧師になったとは見えない。「神」を連呼する。批判はタブーになる。そして予言者を自称する。
教祖はテント張りの教会から、近代建築の教会へ、さらには大聖堂を建設するものもでてくる。メディアを利用し、ラジオ局、TV局を開局して布教。これは集金機構となる。
「子供たち」の中からも「予言者」が出ている。「子供たち」の団結、福祉、教育に役立っているかというとそうではない。自分のようにすれば、自らの才覚で「金持ち」になれることを誇っているだけのようだ。「清貧な」予言者を馬鹿にする。現代の「予言者」はアッシジの聖フランチェスコのようではない。
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