【【ムソシの子供たち 10】
「ムソシの子供たち」はいわゆるハーフである。日本人とコンゴ人の二つの顔を持っている。血はそうだ。しかし、教育や環境からコンゴ人にちがいない。メンタリティーは全くコンゴ人と云って差支えない。
チーチャンことモリタ・ケンチャン 「子供たち」が経営した食堂にて。 チーチャンが一番若く、37歳になる。 |
バラク・オバマにはケニア人の血が流れている。しかし、かれはアメリカ人だ。だから、アフリカ人が合衆国の大統領になったというのは大いに間違いである。アメリカのアフリカ政策が変わると思ったアフリカ人は単純すぎた。
しかし、日本人の父親が、自分の子供として教育に携わり愛情を注いでいたらどうだろう。また、日本に引き取られていたらと思うのである。コンゴにいても差別を受け、日本に行っても差別されたろう。しかし、日本では義務教育を受ける権利があるし、医療制度も、社会保障もある。高等教育を受ける道も開かれている。コンゴの現代史は悲惨である。独裁政治と内戦であけくれたザイールだ。
チーチャンが大切に持っていた父親だという方、モリタ氏。 |
【ムソシのこどもたち 11】
コンゴ人女性を妻とした日本人は「現地妻」という意識しかなかったのだろうか。だから帰国時には別れればそれで関係解消。けれども、生まれたばかりの子に蒙古斑があるといって喜んだ日本人父親がいたらしい。「おっ、蒙古斑だ」と子を抱いて父親としての実感をあじわった日本人男性。
帰国時にコンゴ人妻子をつれて行こうとした日本人従業員。日鉱は子やコンゴ人妻と帰国することを拒否したらしい。「現地人妻子は残せ」と。ザイールの法律では国際結婚が許されていないと聞かされた日本人もいたという。
ジュベ君の母親アヤコさん(左)と 「現地妻」だった祖母 |
ジュベ君が祖父だという鹿児島出身のフルカワさん |
サイトウ君が書いたJX金属(元日本鉱業)社長村山誠一社長への手紙は、同社が現在在宅勤務中なので、今週になって初めて広報室から社長に手紙が渡されるそうだ。
「村山社長、貴殿が入社された時にはムソシ鉱山が既に閉鎖されていました。コンゴに残された子供たちのことを、知らないで済ませるのではなく誠意あるご回答をお願い申します。」
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