21 mars 2016

3月20日 『ディーパンの闘い』 『Dheepan』

Le dimanche 20 mars 2016
6時、快晴、26℃、67.5%。
聖週間初日、「枝の主日Dimanche des Rameaux」。

今日が春分の日かぁ。明日だと思っていた。明日は今日が日曜日と重なったので休日になったわけだ。このシステム、働き蜂日本人の批判をかわすためにできたのだろう。しかし、いい制度だ。
でも、デパートも商店もみんな開いている。そこに働く人も多い。代休があるのかなぁ。便利な日本だけれど、みんなが休暇を取る日があってもいいのではないか。
ルブンバシで日曜祭日も店を開けているのは中国人の店だけだ。

枝の主日のミサがあるからと14時の集会がキャンセルになった。14時にムソシの日本人の子たちが集まってプロジェクトの話し合いをすることになっていた。僕が30分前に集会場所に行ってみると誰も来ていない。いつもの通りだと思っていたら、キャンセルになったことをシスター・アスンタ佐野さんからきいた。ミサは午前中に終わる。キャンセルしたのはS君らしい。勝手なことをして。


『ディーパンの闘いDheepan』。Jacque Audiard監督。Alain君から昨日借りたDVD。テーマが重い。ストーリーは内戦のスリランカから偽装家族を作ってフランスに亡命したディーパンを描いたもの。フランスで与えられた場所が、バンリユbanlieu(移民が多く住む郊外)でギャングの戦闘が絶えないところだったという皮肉。ラストはハッピーエンドで、一家が英国に渡り平安を売る。
カンヌのパルムドールを獲得した映画には暗い映画が多いような気がするが、これもその一つ。
フランスのバンリユは確かに麻薬と犯罪の巣窟に違いないけれども、警察権が及ばないわけではない。この映画では戯画化されていて、警察の姿はない。無法地帯である。

偽装家屋が本当の家族になっていく過程は重要なテーマなのか付属なのか分からない。妻を救いにギャング団の乗り込むシーンはまるでランボーのようなアクション映画でリアリティーがない。フランスの移民政策を批判しているのかどうか、焦点が定まっていない。ルランスでは平均以上の評価を受けているようだが、僕は賛成しないね。

スリランカの内戦は政府軍の勝利に今のところ終わったが、RDCコンゴの東部の戦争はまだ続いている。この東部の戦争は少数民族の反抗ではない。もっと複雑だ。頭部独立戦争でもない。フツとツチの対立でもない。反中央政府の反乱でもない。宗教戦争でもない。
無秩序、無政府状態なのである。平和への意思の欠如である。
ベルギーやフランスに亡命、移民したコンゴ人にはディーパンと同じ運命が待っている。ディーパンのように英国に逃げる訳にもいかない。

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