再三の電話に建具屋セバスチャンがベッドの横木をもってやってきた。食卓はまだできていないという。横木をみて、これは「折れるそ」と宣言。ベッドに横木を渡して実際折ってみせた。こんな子供だましの仕事では困るとセバスチャンを追い返した。27日までにまともな横木とテーブルを持ってこない限り、前金を返却するとノートに書かせて署名させた。
CCFで11日に借りたヴェイエルガンス Francois Weyergansの『母の家で3日間Trois jours chez ma mère』を返却した。正直いって、これがゴンクール賞をとった作品なのかと疑問を抱いた。衒学的であるが新味はない。インテリでブルジョワの主人公の女性関係なんてこちらは興味がない。可也の親日家のようで、布団を愛用、座禅を試み、焼物(陶器)に詳しいけれど、そんなことで僕のこの作品に対する評価は変わらない。日本の私小説と同じで、イマジネイションがない、創作がない。どうみても「老人のつぶやき小説」としか評価できないのである。
今日はやはりアフリカに戻って、セネガルの作家ケン・ブグルKen Bugul の『Riwan ou le chemin de sable(リワン、砂の道)』を借りた。「ケン」といっても女性である。1947年生まれ。ベナン人の医者と結婚したが死別している。夫の診療所があったポルト・ノヴォPorto Novo(ベナンの首都)に在住。
ケン・ブグルはペン・ネーム。ウォロフ語(セネガルの言葉)で「誰にも望まれない者」という意味だそうだ。
(画像はケン・ブグル。大分若いときの写真のようだ。しかし、気にいっているのかネットにはこの写真が多い)。
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