06 juillet 2012

7月6日 ケセラセラ Que sera, sera


Le vendredi 6 juillet 2012
快晴。7時、19℃、47.5%

鹿島茂というフランス文学者が文藝春秋(去年20115月号、page314)に短文を寄せているのを読んだ。結論から言えばこの先生もいい加減である。
『破砕の伯爵夫人』
(ポスター)
「電気という魔法が生んだ鬼子」がその短文。映画『裸足の伯爵夫人』に出てきた科白から書起こす。映画の原題は『The barefoot contessa』(Joseph Mankiewicz監督、1954年制作、フランス語では『La comtesse aux pieds nus』)。僕は70年代になってからフランス語版をパリで見た。歴史的に最も美しい女優エバ・ガードナーAva Gardnerが主演。僕はこの映画の中で先生が言う科白「起こるべきことは必ず起こる」があったことを全く覚えていない。それは致し方ない。鹿島先生は「起こるべきこと」と地震を重ね合わせる。それもいいだろう。しかし、先生はこの「起こるべきことは必ず起こる」が後にドリス・デイが「ケセラセラ」と歌い、しかもその日本語翻訳が「なるようになる」となってしまったから、教訓的意味が消えてしまったというのである。諸行無常になってしまったというのだ。
先生の解釈は勝手だが、先ず『裸足の伯爵夫人』はアメリカ映画であり、語られる科白は英語である。問題の科白というよりは言葉は、映画に登場するイタリア人一家の先祖伝来の城の石に刻まれた金言「Che sarà sarà」(イタリア語だから「ケセラセラ」ではなく「ケサラサラ」)のようだ。この言葉は本来ラテン語であった筈だと先生は推量する。しかし、先ずもってこのイタリア語がアメリカ映画らしくいい加減で間違っていた。本来なら「Quello che sarà, sarà」となるべきだったのである。「Che sarà sarà」では英語の「Whatever will be, will be」にも「What will it be, it will be」にも対応しない。つまりブロークン・イタリア語だったということだ。間違ったことをベースにしては、鹿島先生とはいえ日本メンタリティ批判は当たらない。
ポスター『知りすぎた男』
また「ケセラセラ」もドリス・デイの歌を作ったリビングストンJay LivingstonとエバンスRay Evansのスペイン語の誤りである。Whatever Will be, Will be (Que sera, sera)と歌われるが、正しくスペイン語にするならlo que sea, seraとなろう。そしてその日本語訳は教訓でもなんでもなく「なるようになる」で正しいと僕は思う。ドリス・デイの歌は映画『知りすぎた男The man who knew too much』(ヒチコック監督、1956年)の主題歌。

今回これを調べていてわかった面白いことは、「ケセラセラ」を中国語で歌ったのが、あのテレサ・テンで、中国語では「世事多變化」というそうな。

イモムシ
一人でこれを平らげるわけじゃないと思う
RDCコンゴではイモムシを食べる。近所の店で売っている。黒く干からびたイモムシである。カタンガ州では少なくなってきていて、ザンビアから輸入しているともきいたことがある。イモムシは蛋白質補給に適しているらしい。フランスの蝸牛(カタツムリ)のように高級な食べ物というわけでもない。
以下の記事はこのイモムシで食中毒をしたというもの。イモムシで食中毒(吐き気、下痢、めまい、極度の疲労感など)が報告された。事件はカタンガ州の東端、タンガニーカ湖に面した都市カレミエで起きた。一家7人が中毒症状を訴えたのである。いまのところこの一家だけなのであるが、一応イモムシを食するのを控えるようにと医師はいっている。
日本人だってイナゴは食べる。イモムシも必ずしもゲテモノの類には入らないだろう。習慣の問題だろうと思う。
正直いって僕はイナゴもイモムシも食べたことがない。勇気がないから。かろうじてカタツムリは神戸でもパリでも食べたが、特に美味いと思ったことはない。

Kalemie : 7 personnes intoxiquées après avoir consommé des chenilles
le 3 juillet, 2012

Sept membres d’une même famille de la cité de Kalemie, dans le nord du Katanga, ont été admis en urgence dans une clinique d’Etat le week-end dernier après avoir montré des signes d’intoxication alimentaire. Selon des témoins, les malades souffraient de vertiges, vomissements, diarrhée et présentaient des signes de fatigue intense, et même des pertes de mémoire, après avoir consommé un plat de chenilles.
Parmi les victimes, cinq ont quitté le service d’urgence alors que deux autres restent alitées, dont une dans un état critique.
Le médecin directeur de la Clinique d’Etat, le Dr Felix Mikombe, invite la population à conduire d’urgence toutes les personnes qui présenteraient les mêmes symptômes à l’hôpital, d’autant plus que la toxine responsable de cette intoxication n’a pas encore été identifiée.


« Dans un premier temps, il faut interdire la consommation des chenilles jusqu’à avoir des résultats fiables, puisque ce sont les premiers cas. Il faut les amener à l’hôpital pour que la prise en charge soit efficace et éviter que la situation n’empire », a-t-il affirmé.

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