05 juillet 2010

6月28日 le lundi 28 juin 2010 モエロ湖紀行(初日) voyage au lac Moéro (le premier jour)

6月28日から7月1日にかけてのモエロ湖旅行について書く。写真は別にUPする。

Le 28 juin 2010, lundi
快晴。

モエロ湖はルブンバシの北東350kmに位置する湖である。琵琶湖の約7倍。コンゴとザンビアとに跨っている。
朝4時半起き。5時45分に家を出た。肌寒い。キプシ街道をルブンバシに向かう。この時間走っている車は少ない。対向車は全くなかった。けれど、自転車に荷物を山のように積んで運んでいる人たちが1000人を超えるだろう。彼らはひたすらルブンバシ方面に黙々と自転車を押している。荷物が重過ぎて自転車を漕ぐわけにはいかないのだろう、それに急ではないが坂道が多い。一体何時ごろから歩き始めたのだろうか。ルブンバシまで30km、真夜中に歩き始めないと日中にルブンバシに着けない。地元キプシの産物というより、国境を越えたところにあるマーケットで仕入れた品物、野菜、炭、トウモロコシ、イモなどを運んでいるのだ。気をつけないとぶつかる。なかには自転車が横倒しになっていることもある。危険な労働だ。これでどれだけ稼げるのだろうか。村々では自転車がない男は結婚相手が見つからないそうだ。
6時15分、ママ・イェモ通りのフランシスコ会修道院に到着。シスター一人とアシスタントの青年Jean-Paul君を乗せてアスンタさんのいるシェフ・カタンガに立ち寄った。もう一人のシスターを乗せた。手荷物だけだといっていたのに荷台いっぱいの荷物になった。埃が凄いからシートをかぶせた方が」いいというのでアスンタさんに借りた。6時半、やっと出発だ。
空港に入る手前で左手のリカシ街道側を500mほど走り右折、カセンガ街道に入る。以前キニヤマKiniamaに行ったときに通った道。ここから150km、カソメノ町までは中国が舗装したときいた。しかし、実際は工事が遅れていてカソメノの手前40kmまでは確かに素晴らしい舗装道路だったが、その後は工事中でアスファルト舗装されていなかった。カソメノにはそれでも2時間で着いた。120km/h以上のスピードを部落と部落の間では出すことが出来た。対向車は1台のみ。2羽の鶏が犠牲になった。急ブレーキをかけるわけにはいかなかった。道を鶏や山羊が横切るのである。山羊では撥ねたら危険だが、山羊の行動は予測ができる。鶏は右に行ったり左にいったり戻ったり飛び込んできたり予定外の行動をとるので避けられなかったのだ。
今日の目的地はモエロ湖畔の町キルワKilwaである。カソメノを左に行くとカセンガ、右に行けばキルワ、いずれもモエロ湖畔の町だが、カセンガはモエロ湖の南、キルワはモエロ湖東岸の中央に位置する。キルワまで190km。その前半が悪路だと知らされてはいた。しかし、聞きしに勝る悪路であった。雨季には通行ほとんど不可能に違いない。3月ザンビアはルサカに行った帰り道、SolweziからKipushiへの山道を雨季に通って散々な目にあったことは既に書いた。それ以上に悪路だ。雨季にトラックが通って深い凸凹ができた。また粘土が細かい砂になって嵌りこんだら動きが取れなくなる。一度だけその砂に嵌った。潅木をタイヤの下に敷いて何とか抜け出した。約100キロの悪路は長い。タンザニアからザンビアの国境を越えたときは600キロの悪路だった。しかし、その600キロが全部悪路だったわけではない。今度は凸凹の連続だったのである。午後4時にキルワに着いた。ということは、7時間半悪路と戦った。早くこの悪路を抜け出したくて途中休まずに運転し続けた。こうしてやっとモエロ湖と巡りあえた。感激ひとしおであった。今日の悪路は、しかし、まだ序の口だった。
宿舎は湖が一望に見渡せる湖畔にあった。目の前に見えた陸地は対岸ではなく低い山の続く島だ。島はザンビア領。昼食をとっていなかったので早めに夕食を出してくれた。フランシスコ会らしい簡単な食事だが、モエロ湖でとれた新鮮な魚が出てきた。僕は生憎魚が好物ではないけれども、従って猫が跨いで通ってしまうような上手な食べ方が出来ないが美味しくいただいた。部屋に入るとトイレとシャワーは内庭で共同だった。シャワーは水だけ。お湯をバケツに入れて持ってきてくれた。そのうち水が出なくなったので身体をタオルで拭くだけにした。気温はルブンバシよりも多少高いようだ。港に行きたいというと若い調理人を案内につけてくれた。港にはフェリーが毎日ザンビアから来るようだ。キルワ郊外でカナダ・オーストラリア系鉱山会社Anvill Miningが銅を採掘している。銅鉱石はフェリーをつかってザンビアや南アに運ばれるそうだ。同社が町に電気を供給し、学校を建設している。モエロ湖の水に触れてみた。生ぬるい。あまり汚れていない水。港で釣りをしているひとが数人いた。収穫はみていない。湖畔に砂浜で泳げるようなところはあるかと問うと、あるけれど泳ぐ人はいないという。そのための施設もない。観光客は全く見たことがないと。これだけの美しい自然があるのにもったいないことだ。僕はスイミング・パンツを用意してきたが無駄だったようだ。岸際にはワニがいると脅かされてきたけれど、ワニはキルワにはいなくなった。僅かにカセンガの方にはいるらしい。ヒトが食べてしまったのだろう。ワニよりヒトの方が恐ろしい。
案内人と怪しげなバーでビールを飲み、タバコを買って宿舎に戻った。
携帯はVodacomもZainも通じた。カソメノを出てからは携帯の電波がなかったのだから、電源を切っておくべきだった。宿舎で充電を試みたが上手くいかなかった。いすれにせよ21時ころから停電。蚊帳はあったが、幸いにして蚊がいなかった。食堂には蚊がいたので戦々恐々だったけれど心配し過ぎだった。クンデの『セグSégou』を持って来たが、蝋燭の光では読めない。早寝と決めこんだ。

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