16 janvier 2014

1月4日 キンシャサ人にとって南アはエル・ドラド RSA est El Dorado pour les kinois

Le samedi 4 janvier 2014
5時、快晴。ヨハネスバーグ。

早起きしてバス・ターミナルに時間通りついた。荷物の軽量などを終えてバスのシートに座ったのが7時。後部の座席だった。後部には冷蔵庫とトイレがあった。満席ではなく若干の空席があった。僕たちの後ろの席にはコンゴ人の家族がいた。他にもコンゴ人のグループがいた。7時半、ジョブールを出発した。

南アにはコンゴ人、特にリンガラ語を話すキンシャサから来ているコンゴ人が多い。実際ヨハネスバーグでもケープタウンでもコンゴ人に多数出会った。キンシャサ人にとって南アフリカは「エル・ドラド」だそうで、大挙して南アを目指して移民してくる。地理的に南アに近いカタンガ州のコンゴ人よりも遥かに多い。それだけに不法滞在者も多数いるときく。ジョバーグやケープタウンの駐車場のガードマンは大抵コンゴ人だった。南ア社会の底辺にコンゴ人がへばりついているといっていい。移民はコンゴ人ばかりではない。ナイジェリア人、ザンビア人、モザンビーク人、ジンバブウェ人などなど。彼らが南アのセキュリティーを脅かしているというのも満更誇張ではない。ナイジェリア人が先ずRDCコンゴに入り、そこで偽旅券などを手に入れてコンゴ人として南アに入ってくるとも聞いた。遠く西アフリカからの移民にもずいぶん会った。
ヨーロッパ先進国(英国、フランス、ドイツ、イタリア等)が抱えているアフリカ人の不法滞在者、不法移民問題を南アも少なからず共有していると考えられる。アフリカ大陸の盟主として南アはサハラ以南の国々からの移民を強行に排除するわけにもいかず相当悩んでいると思う。それだけに入国査証取得をRDCコンゴでも厳しくしている。クリスチャン君の査証は南ア総領事のおかげで簡単にとれたが、パスポートの査証ページに「入国後2週間だけ有効である。目的は休暇」とわざわざペンで追記がされていた。

クリスチャン君はケープタウンのムイゼンバーグに滞在中、夜一人で外出した際、警察の取り締まりに会い、両手を挙げさせられてポケットを探られたという。勿論ピストルもヤクも持っていなかった。代わりに宿の鍵を持っていたので、身分証明書を不所持だったがすぐに開放された。それでも彼にはショックな事件だったようだ。
南アもRDCコンゴもSADC(南部アフリカ開発共同体)のメンバーである。しかし、欧州のように共同体のメンバー国民の通行の自由、労働の自由を認めるにはメンバー各国間の経済格差が大幅に縮まらなければ無理だろうと実感した。

閑話休題。バスに乗っていたザンビアの乗客が、「ザンビア行きのバスはどうして南ア国内のバスと違っているのだ」とわめいていた。確かにメンテが悪く、椅子のリクライニングが壊れていたり、トイレにペーパーがなかったり、トイレの洗面台の水が出ないといった問題があった。しかも昼間は高原とはいえ暑いのにエアコンがきかなかった。天井の換気口を開けて走るはめになったのである。窓はエアコンがあるため開閉装置がない。このラインは夜間ジンバブウェを通過するのに、ジョバーグとケープタウンの夜行バスのように150度のリクライニング・シートになっている「スリーピング・ライナー」ではなく昼間走行用のバスが投入されていた。明らかにザンビア行きのバスは差別されているとしかいいようがない。バスのナンバー・プレートは気づいてみれば南アではなくザンビアだった。しかし、コンゴから来た僕らにとってみれば、これでもコンゴ発のバスよりずっとましなのだ。だからルブンバシでジョバーグ行きに乗らず、ザンビアのキトウェまでシフトしてIntercape社を利用したのである。
とはいえ、差別は差別である。僕はIntercape社にクレームのメイルを出すことにした。キトウェどころかルブンバシまで「スリーピング・ライナー」を出してくださいと。

16時、やっとジンバブウェとの国境ムシナに着いた。国境通過は来たときよりもずっと簡単に済んだ。しかし両方の国境警察と税関のチェックで2時間かかっている。これは改善の余地大だ。特に南ア側が出国にまで時間をかけているのは理不尽である。南ア入国のときに登録したPCについては全くチェックがなかった。これも無駄な手続きだったということだ。

ジンバブウェに入って、ロバの姿が目立ったが、農業、牧畜にムガベの政策の悪影響が出てきているかどうかは全く分からなかった。ともかくインフラは南アとは比べ物にならないが、RDCコンゴに比べて遥かによかった。メンテナンスに問題があるにはあったが、これはザンビアも同じだ。少なくともバスの通る国道沿いの村々には電気がきているし、地方都市でも信号が機能していた。首都ハラレには2時同着でガソリン・スタンドの店も閉まっていた。
ジンバブウェの「道の駅」
(南アの国境をジンバブウェ側に入ってすぐのところ)
これだけの施設はザンビアにもましてRDCコンゴにもない


到着時間によってはキトウェに泊らずカスンバレサ国境をめざそう。

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